栄養士の綾香先生が季節の食材の栄養を紹介します。
食べ物には感謝の気持ちを込めてみんなで「いただきます!」
←(※持っている電卓は栄養計算の相棒です♪)
~食欲の秋~
カラっとした晴れの日もあれば、朝晩が少し冷え込んだりと、季節も秋らしくなりましたね。秋と言えば食欲の秋。今年の十五夜は9/24で十三夜は10/21です。プライベートでは十五夜なんてあまり気にしたことはありませんでしたが、施設に勤めていると行事食を考えるので意識するようになりました。十五夜は芋名月、十三夜は栗名月と呼ばれています。そのため十五夜にはさつまいもや里芋を献立に入れたり、十三夜には栗ご飯にしています。外国のハロウィーンのような収穫祭が日本のお月見とも言われています。秋の味覚を楽しみましょう♪
~飲み過ぎ注意~
栄養士会の一般栄養指導や、AKのお便りでも毎年注意喚起をしていますが、清涼飲料水の飲み過ぎは糖分の摂り過ぎになりますので気をつけましょう。以前、栄養士会で、ある管理栄養士の先生が「ポカリスエットは薄めずに飲みましょう。これでいいですか大塚製薬さん?」と言ったことが印象的でした。清涼飲料水の糖分の量は多いのではないかと栄養士は危惧しますが、しかし、薄めてしまうとメーカーさんにとっては不利益になってしまうわけですね…。
~災害食について~
熊本の地震に引き続き、10月21日に鳥取でも震度6弱の地震が発生しました。対岸の火事…ではなく、私達も常に防災意識を持ち、備えなくてはなりません。訓練でこのような指導を受けました。
≪災害時に普段食べ慣れないものを食べないように≫っということ。でも災害時には普段の食事はできないではないか!っと思うかもしれませんが。そうではなく、【普段から災害食に慣れておく】必要があるという意味です。
写真では、訓練の時にアルファ化米に野菜ジュースを入れてトマトライスを作りました♪
とてもおいしかったです!しかし、訓練で、3日間災害食をずっと食べてましたが…とても辛かったです。食べ合わせや選択するもの、調理法も工夫が必要と感じました。だから、平常時から食べ慣れておく必要があるわけですね。
~食物アレルギーについて~
急遽、市から要請があり、重症の食物アレルギー児を預かることになりました。栄養士人生で最初で最後ではないか?っという程のアレルゲン数でした。特定原材料7品目中、5品目!(卵、乳、小麦、そば、落花生)それに果物なども入れると10品目以上!!それも、アナフィラキシーが出てしまう程のレベル。24時間体制の日々が続きました。本当に大変でしたが、料理を作っててわかったこと、それは、「本来の和食」でいいんだな。と。本だしやコンソメなどの化学調味料にも全てアレルゲンが入っているため、食事は出汁から調理です。
学校でも家でも出汁から調理してるのでそれに関しては全く苦ではありません。出会った時は顔がパンパンに腫れてたその子が、一週間後にはキレイな肌に。食事の大切さを目の当たりにし、栄養士になってよかったと心底思う瞬間でした。その子のおかげで、「食事」とは何か…ということを改めて考えさせられました。
写真は、干ししたけと鰹節でとった混合出汁
*2016年6月号*
『さくらんぼ』
さくらんぼはなんと、鉄分がとても豊富とのこと!鉄分不足で摂取する食べ物ってレバーだったりと苦手な方も多いと思うので、さくらんぼなら食べやすいですよね。今が旬!なので、日頃貧血気味のかた、デザートにさくらんぼを摂り入れてみてください♪
*2016年5月号*
『アスパラガス』
お料理のメインでもお弁当のおかずとしても食べられるアスパラの肉巻き!大好物です!アスパラガスから発見されたアミノ酸の一種「アスパラギン酸」は疲労物質である乳酸を分解します。
また、穂先に含まれるルチンは高血圧や動脈硬化を予防します。
脂肪分も少ないので毎日食べても問題ありません。
*2016年4月号*
『春しらす』
しらすには春と秋の年に2回旬があります。春しらすは身が柔らかく、秋しらすは脂がのっているそうです。んー。あまり違いを考えたことはありませんでした。そんなしらすの魅力はやっぱり、なかなか摂ることが難しいカルシウムを骨丸ごと食べれることですね!
なんと小皿一杯で1日分のカルシウムを摂取できるとのこと。そして、カルシウムはそのままでは吸収は難しいですが、吸収率がアップするビタミンDまでご丁寧にセットで付いてくるという優れた食材!
私はお弁当のおかずに大量にピーマンしらす炒めを作って小分けカップに入れて冷凍保存しています♪
*2016年3月号*
『いちご』
レモンよりビタミンCが
多い!?
実はいちごはレモンよりもビタミンC含量が多いそうです。体内のビタミンCは飲酒や喫煙、紫外線やストレスなどで損失します。お肌を見れば喫煙者かそうでないかがわかるくらい、とてもよく出る部分ですよね。
ビタミンCはコラーゲンの合成も助けるので美容にも良いですが体内で蓄積することができないため、積極的に摂りたいですね補足ですが、冬~春が旬のいちごと言われますが、実は5月~なのです。旬の食材のコラムを掲載したいのでどうしようか迷いましたが、イベントの多いこの時期にUPしました♪
*2016年2月号*
『白菜』
今回は生徒さんにいただいた白菜について書いていこうと思います。
冬が旬の白菜はくせがなく、色んな食材との相性が良いですよね。白菜の95%は水分ですが、ビタミンCやカリウム、マグネシウムなどのミネラル類が含まれ、食物繊維が豊富なので美容にも良いですね。私は白菜は毎日と言ってもいいほど食べています!お味噌汁や、温野菜として。先に白菜をポン酢でたくさん食べてお腹がいっぱいになってしまうくらい♪ただし加熱によりビタミンCが壊れてしまうのでシャキシャキ感が残るくらいに茹でる方がよさそうです。ダイエットのためのメニューのカサ増しとして、是非旬の白菜をたくさん取り入れてみてくださいね☆
*2016年1月号*
『おせち』
おせちは栄養満点!
おせちは栄養満点!でも保存食なので市販のものは砂糖や塩分が多め。栄養士たまごとしてはそれはNG!なので家族のために体にやさしいお節を手作りしました。年末は31日まで施設の仕事があったため三日三晩徹夜で作りました(^_^;)
黒豆『1年をマメに暮らせるように』
美肌に良く、コレステロールや脂肪酸増加を抑える。ビタミンBは疲労回復。
(以下、栄養素のみ)
ごまめ『五穀豊穣』
カルシウム・ミネラル
きんとん『財産が貯まるように』
食物繊維、ビタミンC
伊達巻『教養・文化』
たんぱく質
レンコン『未来の見通し』
タンニン、鉄、ビタミンC、食物繊維
昆布巻き『喜ぶ、福が授かる』
ヨード、カリウム
紅白なます『平和』
ビタミンA,B,C
その他、重箱に入っていない縁起物も用意しました。
お正月の時だけではなくて普段から食べたい食材がたくさんつまっていますね♪保存期間は短いけど、砂糖、塩分控えめ調理がおすすめです!
*2015年12月号*
『蕎麦』
アミノ酸スコア100!
大晦日には欠かせない行事食と言えば年越し蕎麦!その起源は江戸時代に定着し『長寿祈願』の意味がこめられているそうです。確かに、こどもの時から“細く、長く”と教わったような気がします。お蕎麦は栄養界でも大注目の食材です。まず、穀類の中でトップのアミノ酸スコアが100ということ。(栄養バランスに優れているという意味)蕎麦に含まれるルチンという物質は動脈硬化や高血圧を防ぎます。ただしルチンは水溶性のため『そば湯』も残さずいただくことが良いでしょう。実は私はそば湯が昔は大の苦手でした。しかしある日、一緒に食事をした人が「そば湯が大好き!」と飲み干した様子を見て、飲んでみたらそのおいしさを理解することができ大好きになったという単純な人間です(笑)苦手な食べ物もその栄養素を理解することで味わい好きになることができる。だから私は栄養士の道を選んだのかもしれません。
*2015年11月号*
『みかん』
ビタミンCの宝石箱や~!
みかんの代表的な栄養素はビタミンC!果物の少ない冬場は風邪の予防にも役立ちます。
皆さん、みかんを食べるとき白いスジはきれいに取って食べますか?実はこの白いスジには栄養がたくさんあるんです!
「ヘスペリジン」と呼ばれるビタミン様作用物質が含まれていて、毛細血管を強化し、血圧の上昇を抑制してくれます。その他、中性脂肪を分解する働きもあるとか。
このスジや袋には、ペクチンという食物繊維が豊富に含まれていて、腸の中の水分を調節してくれます。つまり女性の大敵、便秘にいいってことですね!白いスジは取らずにパクっと食べて、腸から健康対策していきましょう♪
*2015年10月号*
『かぼちゃサラダ』
ハロウィーンのイメージでかぼちゃの旬は秋と思われがちですが、実は旬は6月~9月なのです!かぼちゃは抗酸化作用のあるβカロテンに加え、ビタミンEも豊富です。
そして、種にも栄養がいっぱい含まれているんです!炒った種はコレステロール値低下作用や、骨の発育を助けます。ハロウィーンの飾りつけでくり抜いたかぼちゃの種も廃棄せずに食べてみてくださいね♪
*2015年9月号*
『きのこ類』
ガンや動脈硬化予防!
食物繊維が便秘を解消して大腸がんを予防するほか、免疫力アップで抗がん食品としても注目を集めています!
また、低エネルギーなので、ダイエットにはぴったりの食材です☆
*2015年8月号*
『ゴーヤ』
ゴーヤはビタミンCが豊富で、野菜では唯一、加熱に強く、トマトの5倍!そして、ゴーヤの苦味成分は血糖値を下げる効果もあります。実際に糖尿病の治療食に使われたケースも。
夏の紫外線を浴びてしまったお肌のために、ゴーヤを食べてシミ・そばかすを予防しましょうね♪
*2015年7月号*
『茄子』
←私が育てた茄子です♪
ナスはほとんどが水分で栄養がないとされてきましたが、皮にはナスニンやフラボノイドがあり、動脈硬化や抗がん作用があるとわかってきました!
また、体を冷やす効果もあるため、昔から、のぼせた体の改善にも良いとされています。
≪あついぞ熊谷!≫夏野菜を食べて猛暑を乗り越えましょう♪
*2015年6月号*
『黒糖梅シロップ』
こどもは炭酸♪
おとなは焼酎で♪
梅に含まれるクエン酸は、代謝を活性化し疲労回復の効果があります。砂糖の中でも黒糖は、カルシウム、ビタミン、ミネラルが一番豊富です!疲れやすい夏は黒糖梅シロップを飲んで、楽しく夏を乗り切りましょう!
*2015年5月号*
『筍膳』
5月病にもタケノコ!?
筍にはチロシンがたくさん含まれています。チロシンはドーパミンやノルアドレナリンなどのやる気の原料になるのです!
こどもの勉強の集中力に!GW明けの5月病に!
家族みんなでタケノコを食べよう♪